「さあ、私のところに来なさい。あなたがたを休ませてあげましょう。」

                (マタイ11:28)

 

SKIP FRYE (スキップ・フライ)

 

ロングボードの歴史を書き記した<グライド>という本によれば、Skip Fryeは今までのロングボードの歴史において、最も大きな影響を及ぼしたサーファーであり、シェイパーだそうです。

 

スキップは世界で最もサーフィンに身を捧げてきた一人です。日の出前にパドルアウトして、他のサーファーが気付く前に波乗りしている、そんな生活を1958年から続けています。若い頃はだいたい1週間のうち6日間、1日5時間のペースで海に入っていました。ざっと計算してみると、おそらく私たちが一生のうちに拝む波の数以上の本数に乗っているでしょう。その献身ぶりはあらゆる年齢層のサーファーから敬意を集めてきました。

       彼を通して「soul surfing」というスタイルが生み出されていきました。波に立ち向かっていくのではなく、流れに添う優雅なスタイルです。

 

もし、サーフィンによって完全に満たされていたなら、彼が他の何かを探す必要はなかったでしょう。海との接点を常に保ちながらも、彼の人生は平坦ではありませんでした。人生の荒波に立ち向かう時もありました。そんな中でフライは、イエス・キリストを救い主として求めたのです。でもその後も、片足を神の国に、もう片足をこの世に残し、何年も様々な誘惑の中で苦しみました。「今までの人生は正しかったのか?自分のやっていることは神様の前に正しいことなのか?」そう自問自答しているうちに、自分自身が情けなくなったのです。そんな彼の人生がある日、人けのないフランスの海で完全に変えられました。その時彼は、イエス・キリストなしではサーフィンさえも行き詰ることに気がついたのです。

「どうしようもない自分に堪えきれず、ビーチを一人で歩いて、祈り始めたら、赤ちゃんのように泣き出したんだよ。その時、神様に助けを求めたんだ。ホテルの部屋に戻った時は完全に別人になっていた。それまでは悪いと思いつつ、酒と麻薬の支配から抜け出ることができなかったのに、神様に祈って助けを求めたら、本当に変えられた。もう長いことサーフィンをしてきて、海がなす業をたくさん見てきた。今は、イエス様と長い時間を過ごして、彼が成してくださる業が見えるようになったよ。」

フライは、満たされた笑顔で語ってくれました。

 

スキップ・フライは、今も毎日のようにサーフィンをしていますが、その焦点は、はかない波を追いかけることではなく、永遠のよき知らせであるイエス・キリストの福音を人々に伝えることに変わったのです。